お茶の時間
師走の喫茶のお菓子「めりーくりすます」
きんとんでクリスマスツリーを表現
師走とは言い得て妙だなと思うのは、毎年のこと。
慌ただしさに包まれるものの、街の灯りに 行き交う人々に 幸せの気配を感じるのは、この季節ならでは。
ほうっと心地をつきまして、しみじみと 一年を想います。
十二月の本席(奥の八畳の茶室)のしつらい
茶道具は、使われる時より、仕舞われている期間のほうが長いのだー
そう師に教わってから、茶室に入る陽の光が、嬉しくなりました。
花入は、南蛮切溜。
茶席に用いる切花を水屋で保管するために作られた形。
あわせたのは、大名茶人・小堀遠州の手紙。
書流は『小倉百人一首』の撰者・藤原定家の筆跡を踏襲する「定家様」で書かれております。
某月26日のお茶会の待ち合わせについて、弾むような気持ちが伝わってくるような文です。
陽だまりで 優しい表情をみせる 飴色の香合は、350年の歴史と伝統をもつ楽焼の脇窯「大樋焼」大樋長左衛門の作。
立礼席のしつらい
「立礼席(りゅうれいせき)」とは、椅子とテーブルの茶室。
茜庵本店で喫茶をご利用のお客様には、こちらのスペースでお菓子をお楽しみいただきます。
お菓子にあわせた聖夜の気配を纏った、この時期ならではのコーディネート。
柔らかな横顔の羊の茶碗。
聖夜の香合をあわせます。
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しつらいとは、和のコーディネート遊びのようなもの。
リラックスしてお菓子を召し上がっていただけるだけで何よりですが、しつらいの遊び心まで覗き見ていただくと、ちょっとお楽しみが増えるかもしれません。
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